純恋〜スミレ〜【完】
「アンタの話聞いてると、ヒロさんが本気でアンタを好きだって思えないんだもん」


「お姉ちゃんは……何が言いたいの?」


「ヒロさん、アンタの他にも女いるのかもよ?」


はち切れそうな位の胸の痛みを堪えてそう言うと、叶恋はポロポロと涙を零した。



「あたしは今までお姉ちゃんの彼氏がどんなに最低でも……悪く言わなかったよ」


「え?」


「お姉ちゃんはあたしになら何言ってもいいと思ってる?何言っても傷付かないって思ってるんでしょ?」


叶恋は唇を震わせながらあたしを見つめる。

< 205 / 487 >

この作品をシェア

pagetop