純恋〜スミレ〜【完】
「叶恋……?あたしは……」


「……――もういいから!!お姉ちゃんなんて、大っ嫌い!!」


「叶恋!!」


叶恋はあたしの肩にぶつかりながら部屋を飛び出して行った。



「あたし、バカみたい……」


結局、叶恋を傷付けてるじゃん。


『嘘をつくのも、秘密にするのも……時には優しさだよ?どうして隠しておいてくれないの!?』



嘘も秘密も、時には優しさ……か。


叶恋の言うとおりだね。


彼氏が浮気してるかもしれないなんて、あたしから聞きたくないよね。


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