純恋〜スミレ〜【完】
「久しぶり、純恋ちゃん」


「どうしてここに……?」


「純恋ちゃんに少し話があってね」


「話ですか……?」


「そう。近くに喫茶店があるでしょ?お茶でもしながら話さない?」


麗華さんは長い前髪をかきあげながらニコリと微笑む。


その笑みの下に、一体何を隠しているんだろう。


あたしに会いに来るなんて、よっぽどのこと。



「……分かりました」


小さく頷くと、あたしは麗華さんと共に歩き出した。



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