純恋〜スミレ〜【完】
学校の近くにあるわりと洒落た喫茶店に入り、頼んだコーヒーを口に含む。
うわっ、苦っ!!
砂糖とミルクをドバドバいれないと飲めないくせに、見栄を張ってブラックで飲んだあたし。
喉に張り付く苦みに顔を歪めたいけれど、目の前には優雅にコーヒーを飲む麗華さんがいる。
「ここのコーヒー美味しいね」
「そ、そうですね」
「私、コーヒーには砂糖とミルクをたくさんいれるタイプなの。純恋ちゃんは、ブラックで飲めるのね?大人だわ」
あたしの胸の内を見透かしたようにクスクスと笑う麗華さん。