純恋〜スミレ〜【完】
「アンタが優輝からお兄さんを奪ったのよ」


「あたしが……優輝からお兄さんを……?」



麗華さんの言葉が鋭いナイフのようにあたしの心に傷をつける。



あたしが、優輝のお兄さんを……殺した?


そんなの嘘だと叫んで、耳を覆ってしまいたい。


何も見えないと、目をつぶってしまいたい。



でも、これはリアル。


全てが現実で、耳を覆っても目をつぶっても逃げることなんてできない。



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