純恋〜スミレ〜【完】
明らかになる真実
休日の昼下がり。
リビングのソファに座りながらぼんやりとテレビを見ていると、二階から下りてきた叶恋がドカッと隣に腰掛けた。
「ねぇ、お姉ちゃん。優輝先輩と何かあったの?」
優輝からの連絡は日に日に少なくなっていった。
それでいい。
それでいいんだよ、優輝。
あたしは優輝に優しくされる資格もなければ、愛される資格もないんだから……。
だけどね、苦しいんだ。
優輝との距離が開けば開くほどに、どうしようもなく苦しくなる。
「別に何もない」
「……ふぅん。ていうかあたし、昨日、優輝先輩に声掛けられたんだけど」
「……――優輝に?なんて?」
叶恋の思わぬ言葉に、慌てて聞き返す。