純恋〜スミレ〜【完】

『これってどうすんの?』って。


ねぇ、優輝。あたしも同じだよ。


あたしも優輝と同じように二人で撮ったプリクラをコッソリ電池パックの後ろに貼ってたの。


胸にグっと熱いものが込み上げてきて、思わず唇を噛む。



「コイツ最近、あんなに好きだったタバコも辞めたんだよ。それもアンタの影響だろ?」


「え……?」


「願掛けって言ってた。タバコを辞めればアンタが戻ってきてくれるかもしれないって。俺も詳しくはわかんねぇや」


大悟君の言葉に、ふと初めて優輝の部屋を訪れた日のことを思い出す。



『俺、お前の為ならどんなことでも犠牲にできるから。煙草やめるなんて楽勝』


その言葉……冗談だって思ってたのに……。



「優輝のこと、頼むな」


大悟君はそう言ってわずかに表情を緩めると、優輝の部屋を後にした。



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