純恋〜スミレ〜【完】

「ねぇ、優輝……」


あたしね、やっぱりダメなんだ。


一度は離れようと思った。


お互いの為に、別れた方がいいって。


距離を置くんじゃなく、キッパリと別れてもう二度と会わない。


その選択肢しかないと思ってた。


だけど、無理だよ。


まぶたを閉じればいつでも、映画のワンシーンみたいに優輝との想い出が鮮明に蘇るから。


苦しいくらいに優輝が愛おしくてたまらない。


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