純恋〜スミレ〜【完】
「そういえばさ~、山城君、大変みたいだね~」
すると、ナナは机に頬杖を突きながら隣の席に視線を移した。
「山城君がどうかした?」
「山城君、今、病院みたいだよ」
「病院って、具合でも悪いの?確かに昨日から休んでるけど……」
「喧嘩らしいよ。一方的にボコボコにされちゃったんだって」
「何それ。ていうか、山城君が喧嘩とか信じられないんだけど」
思わずそう口にすると、ナナも同じ気持ちだったのか大きく頷いた。