純恋〜スミレ〜【完】

この日、あたしは優輝に初めて手料理を振る舞った。


優輝と一緒に近くのスーパーに買い物に行って、食材を買いこむ。


じゃがいも、ニンジン、玉ねぎ、肉。


カゴの中身を見て、優輝はすぐにカレーだと察したみたい。


「カツも買おうぜ。俺、カツカレーにして食いたい」


「え~。あたし、コロッケカレーがいいんだけど」


「じゃあ、両方買えばいいだろ」


「でも、カツとコロッケ両方作るの大変だしなぁ」


「だったら、最初からできてるやつ買えばいいじゃん」


「それじゃ嫌なんだよねぇ……。ん~、やっぱり今日はカツカレーにしよう!!」

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