純恋〜スミレ〜【完】

その時、あたしはあることに気付いて、その場に立ち止まった。


歩行者用信号がある大きい交差点。


目の前をたくさんの車が通り過ぎていく。


毎年花をたむけに訪れる場所。


この場所は……


お兄さんが亡くなった事故現場。



どうしてかは分からない。


ただ、引き寄せられる様にあたしはいつの間にかこの場所に辿り着いていた。
< 453 / 487 >

この作品をシェア

pagetop