純恋〜スミレ〜【完】
「俺達、昨日別れたんだ」
「……は?別れた!?どうして?あんなにラブラブだったじゃん!!」
「……――シッ。声が大きいって」
「ご、ごめん。つい興奮しちゃって」
慌てて口を両手で塞いで辺りを見渡したけど、みんな黒板の方を向いてる。
先生もあたし達に背中を向けて、黒板に一生懸命文字を書いていた。
「で、なんで?」
「俺に冷めたんだろうな」
「マジで?ていうか、山城君、超いい人なのにもったいないよ」
だって、すっごいマメなんでしょ?
メールだって電話だって、一日何十回としてくるって今は元カノらしいミナちゃん、嬉しそうに言ってたもん。