あなたとあたしの生きた証
「どうぞ~」




あたしの声を聞いたのか、少しずつドアが開いた





ドアの陰から出てきたのは、身長が高い男の子





あの身長・・・見たことある





「片瀬大丈夫?」




心配顔になっている海くんがあたしの目の前にいる




 

信じられない・・・あたしの憧れの会君が目の前にいるなんて





涙が出そうになるぐらい






嬉しかった、涙が出るぐらいに






「新垣君が病院まで運んでくれたんだよね」






ちゃんと笑顔でお礼が言えた





美那は、席をはずしてくれていた





いつの間にかあたしの隣にいなかった




傷のせいか熱が高くなってきたあたしの頭に、彼の手が乗った




いとおしい君の手は大きくて、ひんやり冷たかった




心地いこの手を離したくないと心から思った




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