明日の希望

満たされない気持ち

どんどん不安が増していく
それと同様、俺のヤル回数が前に比べて増した

「最近、よくサボるよな」

「なんかやる気出ねんだよ」

俊と屋上で煙草を吸って一緒に授業をサボっていた

「俊は授業出ねーの?」

「俺もやる気ない」

煙草の煙りをはき空を見つめた
…飛行機雲だ
久々に見たかも
昔、愛梨とよく見つけて一緒に見てたっけ。
どこまで続くのか気になって追いかけて行ったら迷子になって…
懐かしいな…
願う事ならあの日に戻りたい

「最近、ヤッてばっかいるみてぇだけど大丈夫か?」

「何がだよ?」

「精神的にだよ、悩んでばっかいてやりたい気持ちは分かるけどよもっと自分自身を大切にしろよ。俺がどうこう言える立場じゃねーけど…」

「分かってる。こんな事やってても愛梨には振り向いてはもらえない、嫉妬すらしてもらえない。だからヤるしか無いんだよ、無我夢中に…忘れるぐらい」

愛梨の事ばっかり思って
虚しくなって
辛くなって
こんなにも愛おしいのに…
手に届かなくて
苦しさだけが心を満たしている


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