いざ、幕末へ
「今日はここまで!」
お父さんの号令で朝稽古は終わりを告げた。
私は急いでシャワーした後、制服に着替えた。
鞄に愛読書の新撰組関連の本とゲームを入れ、外に出ると総司と平助が待っていた。
「遅い!」
「待ったよぉ。」
女の子だもん、しかたがないじゃんかー。
「ごめんねー!
お父さん、お母さん
行ってきまーす!」
私達は急いで学校に向かった。
毎日の日常。
だがそれも今日までだった、と知っていたのは両親以外いない。
「いってらっしゃい。
…無事に帰ってこい。」
「大丈夫よ、私達の娘ですもの。
そして…あの子ですもの。
ようやく、私達の覚えている‘歴史’になるのね。」
「…ああ、そうだな。」
子供達が出て行った後にこんな会話をしていたのだ。