疲れ切った心
結夢side
「ぃって・・・・」
「ぃった・・・・」
珠理が曲がった時、誰かとぶつかり尻餅をついた。
「珠理!?」
「悠斗!?」
珠理が心配で肩に手を乗せた。
ビクッ
一瞬だったけど珠理の肩が上に上がった。
きっと悠斗君の名前を聞いたからだと思う。
「ごめんなさい」
立ち上がりスカートについたゴミなどを払った。
珠理が心配で見上げた。
えっ・・・・・・・
顔は平然としている。
平然としているけど、死んだ目だった珠理の瞳が、今は感情が入って苦しそうな瞳をしている。
何を見て珠理をこんな瞳をさせたのか確かめようと悠斗君の方を見た。
「悠斗、大丈夫?」
心配そうに悠斗君の近くにしゃがんでいる女の子が居た。
あの子だ・・・・
確かな保証は無いけれど、珠理の瞳を見て確信した。
この人が珠理の言う婚約者ということを_____________