疲れ切った心


へ~・・・・・・・


さすが珠理。


「ってことで悠斗と三条さんはもう帰ってくれると助かるな」



優しい口調で言ってるけど“さっさと帰れ”と聞こえた。



それに、“大西君”から“悠斗”に変わってる。



「別にいいじゃないですか、珠理先輩。また手伝ってもらえば」


「生徒役員じゃないんだからそんなこと出来ないわよ」


「何言ってるんですか。文化祭の時散々手伝わせてたのは珠理先輩じゃないですか」


「あの時は悠斗が珈琲飲んでたからでしょ?」


「じゃあまた飲んでもらえばいいじゃないですか」



そこまでして手伝わせたいの・・・・?


「あのねぇ・・・・・」



軽く溜息をついた珠理。



「一番仕事が多いのは珠理先輩なんですよ??なのにサボってた結夢先輩の仕事を一つやって」



えっ・・・・・



茉美ちゃんに渡された紙をよく見た。



・文化祭の資料ファイル閉じ



というところが線で消されていた。



「結夢の仕事って言ってもちょっと閉じるだけじゃない」


「その間に自分の仕事出来たじゃないですか」


「やめてって」



二人の中に割って入った。

< 106 / 572 >

この作品をシェア

pagetop