疲れ切った心
珠理side
何を考えているのか“悠斗君は生徒会に居て”と言い張って悠斗の婚約者をどこかに連れて行ってしまった結夢。
仕方ないから一人で生徒会に行くか・・・
「珠理」
「何ですか?」
何事もなかったかのように笑顔を作った。
「久しぶり、だな。こうやって話すの。前みたいに素で話せよ」
久しぶり、か・・・・・・・。
「婚約者のお世話が忙しくて私のことなんか目に入らなかったんだもんね。それともわざと目に入らないようにしてたとか?」
クスッと笑いながら返した。
「んなわけ、ないだろ・・・・・・」
図星、か・・・・・・・
「ねぇ、私達の別れた理由何て話せばいい?皆に聞かれてどう答えていいか困るんだよね~。答えに詰まったら結夢が助けてくれるけど」
“珠理は今失恋してるんだからほっといてもらえる?”ってね。
別に失恋してるわけじゃないんだけどね。
「もうストレートに婚約者がいるって言う?」
私は同情されるけど・・・・。
「はぁ!?さっきから婚約者って言ってるけど誰のこと言ってるわけ?」
「何馬鹿なこと言ってるの?三条さんよ」
そんな言い方したら三条さんが可哀想じゃない。