疲れ切った心


近くの水族館に来ると、結構混んでいた。



近くと言っても電車に乗って4駅ぐらいのところ。



土曜日&夏休みということもあるからなのか、電車も悠斗とはぐれるんじゃないかと思うほど混んでいた。



悠斗も同じことを感じたのか私をドアの方に立たせ、周りの人からガードしてくれるかのようにしてくれた。



ただのチャラ男では無いみたい。



「混んでんな」


「そうだね・・・・」



右見ても人、左見ても人。



「やめる?」



すっごく暑そうなんだけど。



「ここまで来といて?」



だよね・・・・・



「じゃあ行きますか・・・・」



券売機はすごく混んでいて最後尾は日向だった。



「長いな・・・・・・」


「じゃあ先に買います?」



悠斗がぼやくと女の子グループが券売機の前で進めてくれた。



「でも次は貴方たちが買うのよね?」


「そうですけど、2人先に買っても別に構いませんよ」


「本当に?」


「「「はい!!!」」」



悠斗が聞くと女の子全員で返事が返ってきた。



たまにはそのイケメン役に立つじゃん。



「ありがとう」



悠斗が券を買ってその場から離れた。



「あ、お金払うよ。いくら?」


「いいよ。お金払うのは男の役目なの」



へ~



彼氏って便利だね。
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