疲れ切った心


「あれは、文化祭のことで忙しかった昼休み、皆は頑張って走り回ってたな」



確かに私も走り回った。



「私も走り回ってたよ。でもね、疲れちゃって屋上でサボっちゃった」



テヘッ、と付け加えながら舌をちょっと出した。



「サボってた!?皆が必死こいて走り回ってたのに!?」


「だから珠理には言えなかったんだよ・・・・」



ボソッと呟いた。



「何か言った?」


「何も言ってないよ?」



馬鹿ね。ちゃんと聞こえてるわよ。



「それでね、屋上に行ったのがばれないように、ドアから見えない場所に行ったんだけど・・・・」



行って・・・・?



「そこがもの凄く日当たり良かったんだよね」



どうでもよくなってきた・・・・




「そこに違う人も寝てたんだよね」



もしかして



「それが山本君?」

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