疲れ切った心
「しかし、あの美人を連れてる男たちって誰だ?」
「知らないの?黒髪の方が2年B組北村 堅吾(きたむら けんご)。夏休み明けに転校してきた子よ。
もう一人の茶髪の子は2年C組霜月 晶」
「珠理こそよく知ってんだな」
「北村君の方はね。転校生だと覚えやすいのよ。入学式と違って大人数じゃないから。
霜月君の方は、結夢が『イケメンが海と悠斗君と霜月君の3人から4人に増えた』って喜びながら一人ずつ性格と自分にとってどんな存在が良いかとか言ってたのよ。
ちなみに悠斗は兄だったかな?」
『悠斗君はお兄ちゃんだったらいいな~』って言ってた気がする。
「何よその目。妬いてんの?」
「んなわけねぇだろ!」
そんな必死にならなくても、他の誰でもない私が一番分かってるわよ。
私達の関係は簡単に切れる薄っぺらいものなんだから。