疲れ切った心


「海・・・・・」



屋上の扉の前で座っていた悠斗。




「結夢は!?」




「屋上にいる」




「何話してた」




「珠理か琴羽のどっちかを選べって言われた」




「何で泣いてんだよ」




「『珠理を苦しめないで』って言って泣きだした」




結夢・・・・・




そこまでして珠理ちゃんを・・・・・?




「何て答えたんだよ」


「答えが見つかんないんだよ。珠理のことが好きだ。でも、また琴羽が体調崩れた時俺が付いてなきゃ・・・・」




お前もお前で悩んでんのか。




「いつか、正しいかは分からないが答えは見つかるさ」



そのためにも、琴羽が本当に治ってないのか確信が必要。



そう考えながら結夢の元へ抱きしめに行った。
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