疲れ切った心
「猿芝居はもういいよ」
ちょっと離れていた珠理が猫を外した。
「おい、珠理。琴羽は今体調が悪いんだぞ!?」
「本当にそうかしら」
不敵な笑みを浮かべながら俺の首に腕を絡めてきた。
「お前、こんな時に何考えてんだよ」
「こんな時だからこそやるのよ」
珠理の顔が近づいてきた時
「やめて!!」
さっきまで苦しそうに寝ていた琴羽が飛び起きて叫んだ。
琴羽の声と共に珠理の動きが止まった。
「琴、羽・・・・・・・?」