疲れ切った心

すれ違う心



「会長!悠斗様と別れたって本当ですか!?」



様って……



「本当だよ」



苦笑いを浮かべた。



この話が流れてるってことはきっと三条さんが流したんだよね……



悠斗が流したなら、私の本性もバレてるはず。



「あんなにラブラブだったのに何で?」



別にラブラブじゃなかったけど…



「悠斗の心にいるのは私じゃないって気付いちゃったからかな」


「ってことは会長が振ったんですか?」


「別れを告げたのは私。振られたのも私かな?」



じわじわと目頭を熱くした。



「会長……」


「あ、ごめん。目にゴミが入っちゃったみたい。洗ってくるね」


「珠理っ!」



結愛が呼んだのも無視して、保健室に向かった。
< 266 / 572 >

この作品をシェア

pagetop