疲れ切った心
「え、どうしてそれを・・・・・」
また口をパクパクさせている。
「この前見ちゃったんだよね。公園で」
図星か・・・・・
「でも霜月君と付き合ってたんだっけ?」
「う、ん・・・・・・」
曖昧な答え。
「その気持ち、偽りはない?」
曖昧な気持ちほど偽りがある。
「心を偽るのは苦しいよ?」
この前送ってくれるって言ってくれた時、もの凄く嬉しかった。
私から切ってしまったのに、頼むことなんて出来なかった。
近くにいるのに遠く感じて苦しかった。
「心に正直に生きなよ。後悔してからじゃ遅いんだから」
「珠理は後悔したことあるの?」
「あるよ。今でも後悔してる」
自分の手で突き放してしまった後に、大切な好きな人だって気付いた。
それが今、もの凄く後悔している。