疲れ切った心
「引いたでしょ?」
上半身を起こした。
「あれだけ笑顔を振りまいて、本性を知ってる人の前では強気で居て、誰からも頼られる存在で居続けていた会長が、暗闇になると暴走するなんて」
「・・・・・」
「もう私に関わるのを止めたら?」
「何でだよ」
「もう私達の関係は終わってるんだよ?もう関わる理由がない」
「俺と一緒に居るの嫌か?」
悠斗の右手が私の頬に触れた。
「そうね。悠斗と一緒に居ると辛い」
胸が締め付けられる程辛い。
「悠斗が好きって気付いてから辛いの」
もうこんなのは嫌。
「だったらそのままで居て」
そんなの残酷だよ。
「俺も、珠理のこと好きだから」
え______
「遊びじゃなくて本気」
「ウ、ソ・・・・」
「本当。俺の彼女になって?」
「本気・・・・・?」
「本気だよ」
「信じていいの・・・・・・?」
「あぁ。信じて」
信じてみようかな・・・・。
結夢の時みたいに・・・・。