疲れ切った心
「珠理、コレ何?」
ジーと見つめている悠斗。
「ブラウニーだけど?」
髪をクシャクシャと拭きながらベッドに腰を下ろす。
「何であんの?」
「バレンタインチョコだから」
「バレンタイン、チョコ・・・・?」
目を点にしてこちらを見た。
「うん。悠斗には作りたてをあげたかったから無かったの」
「あぁ、そう・・・・」
あんだけ騒いでた割には無関心なのね。
「コレ、食っていいのか・・・・?」
「いいよ」
悠斗のために作ったんだから。
「頂きます」
一切れ掴んで口に運んだ。
「上手い・・・・」
次々と耐えらげて行く悠斗を見ていると、笑みが出てきた。