疲れ切った心
「よっ!」
何時もの所へ行くと、悠斗が先に来ていた。
「お待たせ」
「前は文句言ってた割には普通にオシャレしてきてんだな」
「あの時は暑かったから。他のは言い訳だよ」
「どうだか」
「今日はちゃんと短パンだもん」
黄色の文字入りタンクトップにホワイトのシャツ。
デニムの短パン。
黒のサンダルにカゴバック。
「ほら、行くぞ」
差し出された左手を素直に握った。
そう。悠斗とこうやって会えるのは今日で最後。
そんな今日、私達は遊園地へ行く。