疲れ切った心



「珠理、おはよう」



教室に行くと、結夢が先に来ていた。



「おはよう」


「昨日どうだった?」



婚約者が出来たことは結夢には言ってあった。



「中々良い人だったよ」


「そっか」



教室を見渡すと、悠斗はまだ来ていなかった。




悠斗が来たら、私普通で居られるのかな。



動揺してしまいそうな気がする。




そんなこと考えていたら、朝のSHRが始まった。








放課後になるまでが長かった。




ずっと悠斗が来たらどうしようと考えていたから。




だが悠斗は、教室に姿を見せなかった。




山本君はきっとサボりだろうと言うのだけど、その原因には私にある気がした。





生徒会はゴールデンウィーク前に引き継いだので、私はあの家に帰った。
< 402 / 572 >

この作品をシェア

pagetop