疲れ切った心



伊織の手が服の中に入って来た。




冷たい___



気持ちがあるかないかだけで体温が変わってくるなんて知らなかった。




悠斗の時はあんなに暖かかったのに




今は凄く冷たい




悠斗、私もうあなたに合せる顔が無い・・・・・






「珠理?」



急に手を止め、顔を覗きこんできた。



「どうした?何で泣いてる?」



何で?




何で泣いてる?




何で泣いてるんだろう。




「うぅ~・・・・」



両手で顔を隠した。



覚悟はあったけど、身体は正直みたい。



私、悠斗以外に触られたくないんだ



悠斗以外の手は嫌なんだ



悠斗じゃなきゃダメなんだ・・・・・
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