疲れ切った心

自暴自棄

悠斗side



「悠斗く~ん」

「今日私と遊ぼ~」

「私よね」



珠理と別れて2ヶ月。



放課後はバイトをしたり、女と遊んだりして過ごしていた。



「今日はバイトがあるからごめんね」



笑顔で交わすと、女達は応援のエールだけを残して帰って行った。




「流石元会長の彼氏様」



「海・・・・」



肩に鞄を掛けた海と竹下が居た。



「なんだよ」


「作り笑顔が上手い事で」



コイツは傷口に塩を振るようなことしかいえねぇーのか。



「珠理なら婚約者の元に帰ったよ」



無意識に珠理の姿を探してしまっていた。



コイツ、“婚約者”の部分だけわざと強調したな。



カップルで性格悪ぃんだからムカつくよな。



「じゃ、俺バイトだから」



2人に背を向け、出口に向かった。



「珠理、卒業したら結婚だって~」



教室から出る時、竹下が叫んできた。



一瞬脚を止めたが、直ぐに脚を動かした。
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