疲れ切った心
「そろそろ悠斗も限界来てるよな」
「うん」
あんな悠斗君、見て居られない。
私も心配だけど、きっと海が一番心配しているんだと思う。
私が悠斗君を抱きしめたあの日
海は怒る訳でもなく
責める訳でもなく
お礼を言った。
『ありがとう』って。
「あいつちゃんと生きていけんのかな~・・・」
それは私も思う。
あの様子からして、珠理は何とか普通に生活している。
でも悠斗君は身も心もボロボロ。
この夏休み中に何処かへ消えて居なくなってしまうんじゃないかと思うぐらい。
「何とかバイトには毎日来てるみたいだけどさ~」
あんな身体でバイトなんかしてたら倒れるよ。
「正直見てられないって叔父さん言ってた」
誰でもあんな姿見せられたら、見て居られなくなるって・・・・。