疲れ切った心
「珠理は、自分では悠斗君を幸せに出来ないと思ってる」
あの子は他人の幸せを一番に考える
「悠斗君を傷つけてるから言えないって」
自分勝手だと思ってる
「今、珠理はボロボロになってきてる」
偶にボーとしている時がある
「悠斗君だって今ボロボロでしょ?」
きっと悠斗君が倒れたら自分のせいだと責めるだろう
「もう2人共見て居られないの」
ボロボロになって行く2人を黙って見て居られない。
ガタッ・・・・
トイレに行っていた珠理が戻って来た。
「悠斗、何もせず壊れるのは止めろよ」
何かを思い立ったのか、立ち上がり珠理の所へ向かった。
「珠理、婚約破棄したって本当?」
「何で、知ってるの・・・・?」
「だったら何で言わないんだよ!」
悠斗君が大声を出したため、クラス中の視線が2人に集まった。
これじゃあ珠理は猫を被る。
珠理の本音を聞き出すにはここから離れなくちゃいけない。
それに気付いたのか、悠斗君が珠理を連れて教室を出ていってしまった。
「これで明日からはちゃんと飯食ってくれるかな。悠斗・・・・」
「大丈夫だよ」
2人なら絶対に大丈夫。