疲れ切った心





珠理の肩に手を乗せると、驚いた顔をされた。



「珠理、婚約破棄したって本当?」


「何で、知ってるの・・・・?」


「だったら何で言わないんだよ!」



つい興奮してしまい、大声を出してしまった。



何事かと思い俺達を見てくるクラスメート達。



これでは珠理の本音を聞き出せない。



そう思うと、珠理の腕を掴んで教室を出た。



「ちょっと、悠斗!?」



考えがまとまらなく、珠理の言葉なんて頭に入ってこなかった。



聞く余裕がなかったんだ。



着いた先は屋上だった。



「悠斗、痛い・・・・・」



「あ、ごめん」



珠理の弱い声で手を離した。



「何で婚約破棄したこと言わなかった」



何時から破棄してたかは知らない。



それでも早く言ってくれたらお互いココまでにならなかったのかもしれない。
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