疲れ切った心




「どうしたら泣き止む?」



「・・・・俺の所戻ってきて」



「本当に私は悠斗のこと幸せに出来る?」



「珠理じゃなきゃ出来ない」



本当に幸せに出来る?



そんな自信ない。



「何があっても支える。だから珠理は隣で笑っててくれればいい」



「また、悠斗を傷つけるよ?」



私は人形。



親の決定には逆らえない。



「それでもいいよ。隣でいてくれればいい」



「本当にそれだけでいいの?」



「あぁ、それだけでいい」



「うん・・・・うん・・・・」



泣きながら何度も頷いた。



そして、どちらともなく唇を合せた。



結夢、ありがとう。



結夢が言ってくれなかったら私達はどうなってたか分からない。



婚約の話は悪かっただけじゃない。



改めて悠斗の大切さが感じられた。



これからは、精一杯悠斗を大事にする。
< 444 / 572 >

この作品をシェア

pagetop