疲れ切った心
第6章
珠理の正体
あれから2ヶ月が過ぎた。
今までの時間を埋めるかのようにいつも一緒にいる。
結夢と山本君に飽きられるほどに。
「も~、またイチャついてる」
今日は裏庭でランチをしようと結夢の提案で、悠斗と2人で先に来ていた。
「イチャついてないもん」
ただ悠斗が後ろから抱きしめてるだけで、イチャついてる訳ではない。
「ほら、パン」
ほら、と先程買いに行った焼きそばパンを私達に向かって投げる山本君。
「サンキュ」
それを器用に私を抱きしめながら悠斗がキャッチをした。
「でもよかった。2人共ご飯が食べられるようになって」
結夢が言うように、悠斗はパンを丸々一個。
私は弁当を一つ食べれるようになった。
「ま、2人ともまだまだだけどな」
芝生に置いた袋から見える菓子パン。
ざっと5個は入っている。
「海は食べすぎなんだよ」
私の隣に移動し、パンの袋を開けた。
「別れたら2人共死にそうになるんだからもう別れないでよね」
「分かってる」
「結夢は心配性なんだって」
結夢から姿を消そうと考えていることは止めろと言わた。
悠斗のことを信じて、結夢は迷惑がっていないと思うことにした。