疲れ切った心
「ごめんなさい」
「はは・・・・」
泣きたいはずなのに、笑いしか出てこなかった。
「珠理?」
何事かと私の顔を見るお父さん。
「許してもらえると思ったの?」
「え・・・・」
「だから話したの?」
「それ、は・・・・・」
お母さんの目が泳いでいる。
図星なんだ・・・・
「ふざけないでよ!」
勢いよく立ちあがった。
「何か勘違いしてない?今までの私は偽り。私が物分かりいい子だと思ったら大間違いなんだから!」
2人共信じられないと私のことを見上げてくる。
「お父さんとお母さんに喧嘩してほしくなくて、2人に言われたこと、それ以上に良い子にしてた。
なのに私はお父さんの子じゃないって・・・・。
ふざけないでよ!私だって他の子みたいに家族で出かけたかった。水族館に行ったり、遊園地に行ったりしたかった!
それでも口に出さなかったのは2人が喧嘩するからだよ?だから言えなかったの!」
「珠理、ごめんなさい」
「すまなかった、珠理」
「今更謝られたって遅い」
もう遅すぎる。
あの頃の時間が戻ってくるわけじゃない。
「最低」
私は生きてきて17年間、初めて親を軽蔑した目で見た。
スクール鞄を片手に、家を飛び出した。
喧嘩してても、お人形だったとしても、私は親に感謝はしてた。
私を産んでくれてありがとう、って