疲れ切った心
「こっち来て」
言われた通り近くに寄った。
心のどこかに罪悪感があったから。
「きゃ」
身体を反転させられ、後ろから抱きつかれた。
「ちょ、離してよ」
腕だけが自由に動けるので力一杯悠斗の腕を押した。
「無駄だって」
確かに男の人の力には勝てなかった。
「珠理暖かいな」
急に何を言いだすのよ。
「いい匂いもするし落ちつく」
「何が目的?」
抵抗するのをやめ目的を聞いた。
「ん~・・・。別に?ただ珠理に触りたくなっただけ」
「変態・・・」
何でドキドキなんかすんのよ。
「ほら、スーツに着替えなきゃいけないんでしょ?」
とにかくこの話をやめたくて話を反らした。
「珠理が選んで」
はあ!?
「今何て言った?」
私の聞き間違えかと思いもう一回聞いた。
「だから、珠理が選んで」
「何を?」
「スーツに決まってんじゃん」
やっぱり私の聞き間違いじゃなかった。
「本当に悪いと思ってるなら選ぶことぐらい出来るよね」
うっ・・・・・