疲れ切った心
「で?どうしてあんな嘘ついたの?」
近くのベンチに腰を下ろした。
「どうしてそれを知って・・・・・」
冷や汗をかいたという感じで隣に腰を下ろした。
「山本君は私を舐めてるの?」
あんな下手な芝居、直ぐに見抜けるよ。
「結夢の差金?」
サラッと言うと、黙ってしまった。
「ふ~ん・・・・」
山本君使って小細工しなくても結夢なら正直に話すのに。
「あの、このことは結夢には・・・・・」
黙っとけって?
分かってるよ。
「結夢には言わない」
「ありがとうございます」
深々と頭を下げる山本君。
「そんなに結夢が怖い?」
「そんなことはない!アイツ、優しいよ」
必死に否定する山本君を見て噴き出してしまった。
「山本君必死過ぎ」
「あ・・・・・」
「そんなこと、私も分かってる」