疲れ切った心





「でっけぇな~・・・・」



竹下宅を見て唖然とする2人。



「結夢って本当に理事長の孫だけ?」



「そうだよ?でもココは爺様は関係ないよ?」



「爺様って・・・・」



なんて突っ込んでいる悠斗。



「ここはママがやってる小さな会社で儲かったお金で創った家だよ?」



そういえば結夢のお母さんはデザイナーだったね。



「土地はパパが買ったんだけどね?」



結夢の部屋に通され、荷物を下ろす2人。



結夢本人はクローゼットを漁っている。



コンコン____



「結夢様、お夕食はどうされますか?」



「パパ達と食べる。お客様の分も用意お願いね」



ドアの向こう側にいるメイドさんに向って叫ぶ結夢。



結夢の命令を受けたメイドの足音が遠ざかっていった。



「結夢、私達夕食の時間になったらお暇するよ?」



「いいのいいの。気にしないで」



クローゼットから出してきた服をソファーに置くと、またクローゼットに戻った。



「それに、パパ達も喜ぶって言ったでしょ?」



「じゃあ竹下の好意に甘えるか」



悠斗の手が頭に乗った。



「そうそう。今更遠慮する仲じゃないでしょ?」



「・・・・・ありがとう」
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