疲れ切った心
河野家side



「ふ~・・・・・。久しぶりの外は疲れたわね」



珠理の消息が分からなくなってから、洋子は魂が抜けた状態だった。



昨日、陽一に言われ元の生活に戻る様に努力をしていた。



陽一は、有給休暇の取り過ぎで仕事に出ていた。



買って来たものも片すと、テーブルの上に置いてある“もの”に気が付いた。



「珠理!?」



携帯と手紙を手に取った。



「珠理・・・・・」



居ても経っても居られない洋子は、珠理の部屋まで駆け上がって行った。



ガチャ____



中へ入ると、一部の物が無くなっていた。



「珠理・・・・・」



ペタンと座り込んでしまった洋子は、恐る恐る手紙を読んだ。



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