疲れ切った心
「おはようございます」
昨夜、結夢から連絡があり明日から来てほしいというものだった。
竹下宅に訪問すると、おばさんが居ると言う職場にメイドの人が案内してくれた。
「おはよう、珠理ちゃん。も~助かったわ」
ギュッと抱きついて来た。
「話は旦那と結夢から聞いたわ。珠理ちゃんが就職してくれるなんておばさん大歓迎だわ」
就職!?
「就職なんてとんでもないです。私はバイトで構いません」
「も~、連れないんだから。珠理ちゃんほどの才能を見逃すことなんてしたくないわ」
まだ仕事の内容すら教えてもらってないんですけどね?
「お願い、珠理ちゃん」
「じゃあ・・・・こんな私で構わないんでしたら、よろしくお願いします」
ペコリと頭を下げた。
「よかったわ~。じゃあ従業員を紹介するわ」
と言ってもこの部屋に居るのは私とおばさんだけ。
「おはよ~」
軽いノリで入って来た一人の女性。
「来たわ。この人が従業員の宮本准。私の昔からの親友よ」
「舞、この子誰?」
「はじめまして。今日からお世話になる河野珠理です」
准さんに向かって頭を下げた。
「しっかりした子ね~・・・・」
「でしょ?珠理ちゃんは結夢の親友なの」
「この子が結夢ちゃんの?私は宮本准。私も子共が居るのよ?」
「そうそう。可愛い瀬奈ちゃんがね」
「そうなんですか?因みに歳はいくつですか?」
「今年で15歳。来年はもう高校生よ」
「受験ですか。大変ですね」