疲れ切った心
「そうなのよ。しかも聖南に行くって言ってね?なんか結夢ちゃんの話を聞いて元生徒会長に憧れてるんですって」
元、生徒会長・・・・・・
「成績はいつもトップ。学校中の人気者。確か名前が・・・・」
「河野珠理」
おばさん!?
「そうそう、それそれ!・・・・って」
ヤバイ・・・・・
「あなたと同じ名前ね。もしかて、同一人物?」
「はい、一応・・・・」
「嘘!?進学決まったの!?もしかして推薦!?」
准さん、興奮し過ぎです。
「准さん、落ち着いて下さい」
両手で落ち着かせようと素振りをする。
「あ、ごめんね。娘に紹介してもいい?絶対喜ぶわ」
「私、先日退学したんです」
「退学されたの?凄いわ・・・・・退学!?」
「はい。私はもう聖南の生徒ではありません」
「そうなの・・・・・。私もね?高校中退者なの」
准さんが・・・・?
「意外?」
「はい。・・・・・あ、すみません」
失礼と思って直ぐに謝った。
「いいの。皆に言われるから。高校中退者である私は中々就職先が決まらなくてね?アルバイトの掛け持ちで何とか食い繋いでたの」
私、施設で育ってきてたから。そう付け加えた准さんの目は懐かしい物も思い浮かべている様だった。
「それでも時間を作って就活に励んだ。でもやっぱりダメでね、心はズタボロだった」