疲れ切った心
嵐は突然に
「今日の飯は何?」
「シチューとサラダとキッシュだよ」
仕事にも慣れてきた今日この頃、楽しく料理を作っていた。
もうすぐで悠斗の受験も控えている。
ピーンポーン
「あ、俺が出る」
悠斗が出てくれると言うので料理を続行した。
「悠斗、元気だった?」
「は?何で行き成り来てんだよ」
「だって悠斗が会いに来てくれないから」
何か揉めている声が聞こえ、玄関から顔を覗かせた。
「どうしたの?悠斗」
「珠理!?」
玄関には女の人が居た。
「もしかして、浮気・・・・・?」
よく見ると手には荷物があった。
「違うから!こんな婆趣味じゃねぇし」
「婆って、それが産んでもらった母親に対する言葉なの!?」
産んでもらった、母親・・・・?
「大体なんでお袋がここに来てんだよ。そもそも親父は!?」
「パパは仕事で来れなかったのよ」
もしかして、悠斗のお母さん?
「で?その子は?可愛いじゃない」
「あ、河野珠理です。よかったら上がってください」
「あら、そう?じゃあお邪魔しちゃおうかな」
「上がらんでいい」