疲れ切った心
「大学卒業してからでも結婚は出来るのよ?」
「分かってる。それじゃあ遅いんだよ。その頃の珠理はどうなってるか全然予想ができない」
「それは皆同じでしょ?」
「珠理だけは違うんだ」
アイツは特別。
「アイツ、一度自殺しようとしたんだ。未遂で終わったが、あの時は怖かった」
震えが止まらなかった。
「ウソでしょ?」
「今は笑ってるが、本当の話」」
情けないが、今でも震えが止まらない。
「そこまで追い詰めてる珠理を、常に安心させてあげたい」
勿論それだけで安心するとは思っていない。
それでも出来ることは全部してあげたい。
「だから大学を卒業をするまで待てないんだ」
「そう・・・・」
「それに、大学もなんとなくって感じだったし」
「私は反対しない。でもそれはパパに自分で言いなさいよ」
「分かった」
それから珠理に美味しい物を食べて貰うと張り切ったお袋に、買い物に連れ出された。