疲れ切った心
「珠理、これに着替えて」
保健室に連れて来られたと思ったら、紙袋を渡された。
「ちょ、コレ何?」
「いいから。時間ねぇんだよ」
ベッドの方に押し込まれ、カーテンを閉められてしまった。
も~、何なのよ。
そう思いながら紙袋の中を覗いた。
これって・・・・・・
「制服・・・・・?」
なんで私の制服が?
頭の中を必死に回していたら、今朝悠斗がこれと同じ紙袋を持って行ったことを思い出した。
「早くしねぇ~と開けるぞ~」
開ける!?
「ちょっと待ってよ。本当にこれに着替えるの?」
「そんなに嫌なら俺が着替えさせてやってもいいけど?」
「着替える!着替えるから5分待って!」
カーテンに手をかけたので、必死に止めた。
「5分だけだからな」
「分かった」
急いで制服を身につけて行き、カーテンから顔を覗かして。
「着れたけど・・・・・」
「喪服は?」
「ココにある」
紙袋を見せた。
「じゃあ行くぞ」
「キャッ」
また腕を引っ張って走り出した。
だから制服を着て何処に連れてくのよ!