疲れ切った心
「泣くなって」
「だって、まさかこんなサプライズをしてくれるなんて思ってなくて・・・・・」
悠斗に向かって微笑んだ。
泣きたいのか笑いたいのか自分でも分からない。
「そうだよ。卒業するなら珠理ちゃんも一緒じゃなきゃね」
「これ、悠斗の案なんだよ」
「言うな!」
悠斗を見ると、顔を赤くして苦笑いをした。
「この学校の為に一番働いてくれたのに卒業できないのって変じゃん?」
バカ・・・・・
だからってここまでしてくれなくてもいいのに。
別に卒業できないことなんて気にしてなかった。
うんん。
違う。
本当は私も卒業したかったって心のどこかで引っかかっていた。
後悔はしないって決めて退学したからそんなこと思っちゃ駄目と押し殺していた。
確かに退学をしたことは後悔してない。
ただ、皆と一緒に卒業がしたかった。
本当に、ただそれだけだったんだ。
「皆、ありがとう!」
クラスに向かって作り笑い以外を見せるのは今回が初めてだった_____