疲れ切った心




「・・・・・分かった」



「それなら、ちょっと待ってて」



リビングからお母さんが居なくなったと思ったら、直ぐに戻って来た。



「これ、使って。珠理が結婚した時のために貯めておいたの」



スッと出された通帳。



「結婚式するお金はないんでしょ?これで式を開いて」



お母さん・・・・



「ウエディングドレスは女の子の憧れの勝負服だもん」



「ありがとう」



ありがとう、お母さん。



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