疲れ切った心
「珠理、おめでとう~」
「悠斗、ちゃんと幸せにしてやれよ~」
たくさんの人に祝福された。
「珠理~」
泣きながら抱きついてくる結夢。
「花嫁より泣いてどうすんだよ」
軽く手の甲で結夢の頭を叩く山本君。
「だってぇ~・・・・・。やっぱり珠理はお嫁にいっちゃだめ~」
「残念でした。さっき俺がお嫁にもらいました」
私を後ろから抱きしめ、ベーと意地悪っぽく舌を出す悠斗。
「悠斗君なんて大嫌い!」
「珠理姉~」
綺麗な水色のドレスに身をまとい手を振って走ってくる少女。
「瀬奈!」
こうして会うのは数回ぶり。
「珠理姉おめでとう」
「珠理ちゃん、妹が居たのか・・・・」
「いや、珠理には妹はいないはず・・・・・」
瀬奈を見て驚く悠斗と山本君。
「瀬奈、久しぶり」
「結夢姉だ!久しぶり~」
「瀬奈は、仕事先の上司の娘さん」
「へ~・・・・」
キョトンとした顔で納得する2人。