疲れ切った心



「あれ?ウチの生徒ですか?」


「そうだよ」



軽く首を傾げている茉美ちゃんは黄色のドレスを身にまとっている。



「こっちは瀬奈。そんでそっちは弘斗。悠斗君の弟だって」



「へ~・・・・。流石兄弟ですね。そっくりさん」



弘斗の顔をマジマジと見る茉美ちゃん。



「あ、でも弟君の方が賢そうに見える」



「実際俺の方が賢いですから」



「余計なことを吹き込むな」



弘斗の頭に軽くチョップをする悠斗。



そんな光景を見て笑うと、結夢の方に向いた。



「結夢、コレ貰って?」



フラワーブーケを結夢に差し出した。



「結夢はどんな時でも私の隣に居て支えてくれた。ありがとう」



「珠理・・・・」



「次は結夢の番だよ。山本君と幸せになってね」



ブーケを受け取ると、泣いている結夢の頭を撫でた。



「うん・・・・」



こんなに泣く結夢は初めて見た。



いつも私の前では笑顔でいてくれた。



ありがとう、結夢_____
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